こんにちは元塾講師TSUTOMUです。
今回は「中学受験むけ通信教育の比較方法が知りたい」という疑問に答えます。
ひとくちに通信教育といっても、対応できる偏差値をはじめ、中学受験への対応力などは各教材ごとに全く異なります。
そこで元塾講師の経験および、これまで通信教育を探ってきた知識から選び方を伝授。
小学生の中学受験対策に効果的な通信教育を見つけるため、比較するときの超重要なポイントを8つにまとめて解説。
知っておいて良かった!と思える情報になればいいかなと思います。
中学受験合格にむけた通信教育8つの比較ポイント
中学受験における通信教育を比較する際には、以下のポイントに注目することが重要です。
ポイント①カリキュラム内容
各通信教育によって提供されるカリキュラム内容が異なるため、子供が目指す学校の入試に必要な科目やレベルに沿ったものを選ぶ必要があります。
また、独自の教材やテキストを提供しているかどうかも確認しましょう。
中学受験における通信教育の理想的なカリキュラムは、以下のような特徴を持っていると考えられます。
網羅的な教材とカリキュラム
中学受験に必要な全ての科目を網羅し、徹底的に学習できるような教材やカリキュラムが提供されていることが望ましいです。
また、難易度の高い問題にも対応できるよう、基礎から応用まで幅広いレベルの学習内容が揃っていることが重要です。
適切な学習ペースとサポート体制
中学受験は競争率が高く、学習ペースが遅れてしまうと追いつくことが難しくなります。
そのため、自分の学習ペースに合わせて進められるよう、自由度の高いカリキュラムが望ましいです。
また、質問や相談に迅速に対応できるサポート体制が整っていることも重要です。
模擬試験と解説の充実
中学受験は模擬試験の対策が欠かせません。
理想的な通信教育カリキュラムでは、定期的に模擬試験が実施され、解答解説や成績分析が行われることが望ましいです。
また、解説が丁寧でわかりやすく、学習に生かすことができるようなカリキュラムが求められます。
最新のテクノロジーの活用
近年、学習アプリやオンライン授業など、最新のテクノロジーを活用した学習方法が注目されています。
理想的な通信教育カリキュラムでは、これらのテクノロジーを取り入れた学習方法が提供されており、学習の効率化や質の向上につながるような取り組みがされていることが望ましいです。
ポイント②サポート体制
通信教育を受講する上でのサポート体制も重要です。
講師からの質問対応や授業の補習、模擬試験の解説など、受験に必要なサポートがきちんと提供されているかどうかを確認することが必要です。
中学受験において、通信教育の理想的なサポート体制は以下のようなものが考えられます。
迅速な問い合わせ対応
通信教育では、学習に関する質問や疑問点が生じることがあります。
そのため、メールやチャット、電話などでの問い合わせに、迅速に対応できるサポート体制が必要。
回答までの時間が短く、正確な回答を得られるような対応が求められます。
個別指導
中学受験は個人差が大きいため、通信教育でも個別に指導を受けられるサポート体制が望ましいです。
具体的には、担当講師が決まり、定期的な面談や授業の課題に対するフィードバックを受けられるなど、個別のニーズに合わせたサポートを提供していることが求められます。
模擬試験の成績分析
中学受験では模擬試験が欠かせません。通信教育では、模擬試験の成績分析を行って、学習指導をより効果的に行うことができるようなサポート体制が望まれます。
分析結果を踏まえ、不足している部分の補強や強化を行うなど、具体的なアドバイスが得られることが望ましいです。
学習進捗の確認
中学受験では、学習計画の遅れが許されないため、通信教育でも学習進捗の確認が必要です。
進捗の確認を行うことで、学習の遅れがある場合には早めに対応することができ、学習計画を達成するための支援が得られます。
ポイント③授業形式
通信教育には、オンライン授業や動画授業、テキスト中心の学習など、様々な授業形式があります。自分に合った授業形式を選ぶことが重要です。
中学受験の通信教育の理想的な授業形式は、以下のようにまとめることができます。
オンデマンド形式
オンデマンド形式とは、受講者が自分のペースで学習することができる授業形式です。通信教育では、生徒がいつでもどこでも学習できるよう、オンデマンド形式が採用されることが多いです。
オンデマンド形式では、授業動画やテキスト、問題演習などが提供され、生徒は自分の都合の良い時間に学習を進めることができます。また、学習の進め方も自由であり、自分の理解度に合わせて何度でも繰り返し学習できるというメリットがあります。
また、通信教育では、授業内容を録画した動画が提供されることが多く、生徒は動画を見ながら自分のペースで学習することができます。このような形式は、家庭学習に適しており、時間や場所に制限されることなく、自分のペースで学習を進めることができます。
オンデマンド形式は、生徒が自分のペースで学習できるため、個々の学習スタイルに合わせて学習することができ、学習効率を高めることができます。
短時間で理解しやすい内容
中学受験の通信教育では、生徒が短時間で理解しやすい内容の授業を提供することが重要です。そのためには、以下のようなポイントが考慮されます。
- わかりやすい言葉や表現を用いる
生徒が簡単に理解できるよう、難しい言葉や表現は避け、わかりやすい言葉や表現を用いることが重要です。例えば、専門用語を使う場合には、必ず解説を付け加えるなどの工夫が必要です。 - 視覚的な教材を活用する
視覚的な教材を使うことで、生徒が短時間で理解することができます。例えば、イラストや図表を用いた解説、動画を使った説明など、生徒が見てすぐに理解できるように工夫することが大切です。 - 繰り返し学習する機会を提供する
生徒が短時間で理解しやすいよう、同じ内容を何度も繰り返し学習する機会を提供することが重要です。また、復習用の教材や問題集を用意し、生徒が自分で学習を進められるようにすることも有効です。 - 個別指導を実施する
生徒が理解できない部分があった場合には、個別指導を実施することが必要です。生徒の質問に対して、詳細な説明を行ったり、別の角度から説明したりすることで、生徒が短時間で理解できるよう支援することができます。
ポイント④豊富な問題演習
中学受験の通信教育において、豊富な問題演習が重要となります。以下は、その理由とポイントです。
実力の向上につながる
問題演習は、知識や技能を習得した後の実力向上につながり、知識の定着や応用力の向上が図れます。
また過去問題の演習を通じて、試験の傾向や出題傾向を把握することができ、対策につなげることができます。
自己診断ができる
問題演習によって、自分の弱点や不得意分野が明確になります。
自己診断を行うことで、弱点を補強し、不得意分野を克服することができます。
自己学習が進む
問題演習は、自己学習の進展につながります。自分で問題を解いたり、誤答した問題について調べたりすることで、自己学習が進みます。
また、解答の選択肢や解説を読んで、自分で理解を深めることができます。ポイントとしては、以下のような点が挙げられます。
- 過去問問題を多数扱う
中学受験の通信教育では、過去問題を多数扱うことが重要。過去問題は、実際の試験と同様の難易度や出題傾向を把握することが期待できます。 - 分野別の問題演習を提供する
生徒が苦手な分野に特化した問題演習を提供することが重要。各分野において、基礎から応用まで幅広く問題演習を行うことで、生徒の理解力を深めることが期待できます。 - 解答解説を詳細に行う
問題演習を提供する際には、解答解説を詳細に行うことが重要。解答解説によって、生徒が正確な知識や解決方法を身につけることが期待できます。
ポイント⑤定期的なフィードバック
中学受験の通信教育において、定期的なフィードバックは非常に重要です。以下は、その理由とポイントです。
子供の学習状況を把握するため
定期的なフィードバックを行うことで、生徒の学習状況を把握することができます。
生徒がどの程度学習しているのか、どのような分野で苦手なのかなどを把握することができます。
学習の方向性を修正するため
定期的なフィードバックを行うことで、学習の方向性を修正することができます。
生徒が苦手な分野に特化した学習や、確認テストなどを提供することで、生徒の学習効果を高めることができます。
子供のモチベーションを高めるため
定期的なフィードバックを行うことで、生徒のモチベーションを高めることができます。
フィードバックをもらうことで自分の学習状況を客観的に把握し、自己評価を行うことが可能。また、生徒が正しい方向に進んでいることを知ることで、自信を持って学習に取り組むことができます。
ポイントとしては、以下のような点が挙げられます。
- 定期的な面談を行う
定期的に面談を行い、生徒の学習状況を把握することが重要です。面談では、生徒がどのような分野で苦手なのか、どのような学習方法を取っているのかなどを確認することができます。 - 学習進捗状況を報告する
定期的に学習進捗状況を報告することで、生徒の学習状況を把握することができます。報告内容には、学習時間や学習範囲、成績などを含めることが重要です。 - フィードバックを提供する
定期的にフィードバックを提供することで、生徒の学習方針を修正することができます。フィードバック内容には、生徒の弱点や課題、克服方法などを含めることが重要です。
ポイント⑥学習質量の調整
中学受験の通信教育において、学習質量の調整は非常に重要です。以下は、その理由とポイントです。
生徒の学力や学習ペースに合わせた学習が必要
生徒の学力や学習ペースに合わせた学習が必要です。学習質量が高すぎると生徒がついていけなくなり、学習効果が低下します。
逆に、学習質量が低すぎると生徒が飽きてしまったり、成長が遅れる原因になります。適切な学習質量を設定し、生徒の学力や学習ペースに合わせた学習を提供することが大切です。
学習内容のレベルアップが必要
通信教育の場合、自分のペースで学習することができますが、それに伴い学習内容のレベルアップが必要です。
生徒が学習に慣れてきたら、難易度の高い問題や応用問題を提供することで、学習効果を高めることができます。
ポイントとしては、以下のような点が挙げられます。
- 学習計画の作成
学習計画を作成し、生徒の学力や学習ペースに合わせた学習質量を設定することが重要です。また、計画には、期限や目標点数などを明確に設定し、生徒が目標達成に向けて努力するようサポートすることが大切です。 - 学習範囲の拡大
学習範囲を拡大することで、生徒の成長を促すことができます。学習範囲を拡大する方法としては、新しい分野の学習を始めたり、難易度の高い問題に挑戦するなどがあります。 - 生徒のフィードバックを取り入れる
生徒からのフィードバックを取り入れることで、学習質量の調整が可能になります。生徒が学習についていけているか、難易度やペースは適切かなどを確認し、必要に応じて学習質量を調整することが大切です。
ポイント⑦受講料金
通信教育には、各社によって受講料金が異なります。
自分が予算内で受講できるかどうか、また、受講期間や受講科目によって料金が変わる場合があるため、注意が必要です。
中学受験の通信教育において、受講料金に関するポイントは以下の通りです。
講座内容やサポート体制に応じた価格設定
一般的に、講座内容やサポート体制が充実している通信教育は高額になる傾向があります。
そのため、受講する講座の内容やサポート体制に応じた適切な価格設定がされているかを確認することが重要です。
入会金や教材費用に注意
受講料金には入会金や教材費用が含まれる場合があります。
入会金や教材費用が別途かかる場合は、それらの費用を含めた総額を確認することが必要です。
キャンペーンや割引制度を利用する
通信教育業者によっては、キャンペーンや割引制度を利用することで、受講料金を抑えることができます。
特に、入会時や定期的に実施されるセールなどで、割引がある場合が多いため、そうした機会を逃さずに利用することがお得です。
期間限定コースに注意
一部の通信教育業者では、期間限定コースを設けている場合があります。
これらのコースは、受講期間が短く、短期間で効果的に学習することを目的としていますが、受講料金が高額に設定されることがあるため、注意が必要です。
中学受験通信教育の受講料金は、各講座や教材によって異なります。一般的に、豊富な教材やサポート体制が整った高品質な通信教育は、それ相応に高額になる傾向があります。
しかし、安価な教材やサポート体制が整っていない教材の場合、十分な学習効果が得られない可能性があるため、価格面だけで判断するのは避けるべきです。
受講料金を比較する際には教材内容やサポート体制、評判なども総合的に判断し、コストパフォーマンスを考慮することが重要です。
以上のようなポイントに加え、複数の通信教育業者を比較して、子供に合ったコースやサービスを選ぶことも重要です。
ポイント⑧実績・評判
通信教育を選ぶ際には、実績や評判も参考にすると良いでしょう。
その通信教育を利用した生徒が、どのような成績を残しているか、また、どのような評価を得ているかを確認することが大切です。
中学受験の通信教育を選ぶ際に、実績や評判に関するポイントは以下のようになります。
合格実績
中学受験においては、合格実績が重要なポイントとなります。
通信教育業者のホームページやパンフレットには合格実績が記載されている場合がありますが、業者の公式サイトだけでなく、中学受験関連の掲示板や口コミサイトなどでの情報収集も必要です。
教材の質
通信教育においては、教材の質が重要なポイントとなります。
教材がわかりやすく、かつ充実していることが合格に繋がります。通信教育業者の教材サンプルや教材に関する口コミを確認することが大切です。
サポート体制
中学受験の通信教育において、サポート体制は重要なポイントの一つです。
適切なアドバイスや指導を提供してくれる講師の質や、受講生の質問に迅速かつ的確に対応してくれるサポートスタッフの質などを確認することが必要です。
受講生の声・評判
通信教育業者のホームページに掲載されている「受講生の声」や、中学受験関連の掲示板や口コミサイトでの評判も参考になります。
多くの受講生から支持される通信教育業者は、良い評判が多く、逆に評判の悪い業者は、避けた方が良いでしょう。
以上のようなポイントを踏まえて、複数の通信教育業者を比較して、小学生の子供に合ったコースやサービスを選ぶことが大切です。
公立・私立中学受験におすすめ通信教育の選び方
公立中学受験におすすめの通信教育
公立中学校への通信教育の選び方について、いくつかのポイントを挙げてみます。
公立中学校への対応状況
まず、選ぶ通信教育が、公立中学校に対応しているかどうかを確認することが重要です。
公立中学校によっては、通信教育の受講が認められていない場合があるため、事前に確認する必要があります。
カリキュラム
公立中学校に合わせたカリキュラムであることが大切です。
公立中学校においては、学習指導要領に基づいたカリキュラムがありますので、それに沿った教材を提供している通信教育を選ぶことが望ましいでしょう。
受講料金
公立中学校の入学試験対策を目的とした通信教育であれば、受講料金が高額になりがちです。
公立中学校への進学を目指している場合、受講料金が無理なく続けられる通信教育を選ぶことが大切です。
実績・評判
通信教育業者の実績や評判も重要なポイントです。
公立中学校に合わせたカリキュラムを提供しており、合格実績があるかどうかを調べ、口コミなどを確認して信頼性の高い通信教育を選びましょう。
サポート体制
公立中学校に進学するための通信教育は、学習のサポートが充実していることが重要です。
教師による質問対応や定期的な模擬試験など、学習の質を高めるためのサポートがある通信教育を選ぶと良いでしょう。
☑ 参考:【元塾講師が選ぶ】公立の中学受験対策におすすめ通信教育ベスト7選
私立中学受験におすすめの通信教育
私立中学に通信教育を利用する場合、以下のポイントに注目すると良いでしょう。
合格実績や評判
通信教育を利用した生徒が、どのくらい合格しているのか、また通信教育サービス自体についてどのような評判があるのかを確認しましょう。
過去の合格実績や生徒の声は、サービスの質を判断するための大切な指標となります。
カリキュラムの充実度
私立中学受験は、公立中学受験よりもより高度な知識や技能が必要になる場合があります。そのため、通信教育のカリキュラムには、十分な充実度が必要です。
特に、私立中学受験で必要な論理的思考力や文章力を養う教材があるかを確認しておきましょう。
サポート体制の充実度
通信教育の場合、個人で学習することが多いため、学習上の疑問点や困難が生じた場合に、教師からサポートを受けることが重要です。
サポートの内容や対応時間、方法を確認して、自分に合った通信教育サービスを選びましょう。
学習効果の測定方法
通信教育サービスは、学習効果の測定方法が様々です。自己採点や模擬試験を利用するものや、実際の学力テストで測定するものなどがあります。
自分に合った学習効果の測定方法を選び、学習の進捗をしっかりと把握することが大切です。
受講料金
私立中学受験は、公立中学受験に比べて合格率が低いため、通信教育の受講料金が高くなることがあります。
しかし、高い受講料金が必ずしも高品質を意味するわけではありません。複数の通信教育サービスを比較し、費用対効果をよく考慮して選ぶことが重要です。
☑ 参考:私立中学をめざす小学生におすすめ!高偏差値に対応できる通信教育
まとめ
今回は「中学受験むけ通信教育の比較方法が知りたい」という疑問に対して、元塾講師および通信教育レビューの経験から、とくに重要な比較ポイントをお伝えしてきました。
通信教育には3つのジャンル(紙・デジタル・オンライン指導)があり、なかでも中学受験対策に適するのは「デジタル」「オンライン指導」かと。
ここで解説した比較ポイントをしっかり抑えると、これら2つのジャンルに照準が定まるかと思います。
しっかりと中学受験で好結果につなげるためにも、高品質でクオリティの高い通信教育を間違いなく選ぶという作業は、親として超重要な使命です。
今回の内容を実践して、より中学受験にふさわしい通信教育を選んでみてください。